2022年の欧州政治展望

2021年はバイデン政権発足からポスト・メルケル時代の始まりなど、先進民主主義国で大きな方向転換の予兆が見られました。

これは、ブレグジットやトランプ大統領の誕生、欧州でのポピュリスト勢力の台頭、あるいは新興民主主義国での権威主義的政権の広がりの時代が踊り場を迎えたことを意味しています。一方、中国をモデルとした「デジタル・レーニン主義」がパンデミックの中で改めて注目され、米中対立は「民主主義vs 専制主義」の構図をまとっているかに見えます。また、先進民主主義国内では、環境やレイシズムに基づく新たな政治的急進主義が既存政治の土台を揺るがし続け、自由民主主義体制の在り方が改めて問われている状況にあります。

この度のEMBビジネスウェビナーでは、「2022年の欧州政治展望」と題して、自由民主主義体制がどのような歴史的条件のもとで発展してきたのか、それがいかなる状況にあるかを確認することで、今後の世界情勢の行方を解説します。

登壇者プロフィール

  • 吉田 徹

    吉田 徹
    ヨシダ・トオル

    同志社大学政策学部教授

    1975年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒。日本貿易振興機構(JETRO)パリセンター調査担当ディレクター、海外調査部欧州課などを経て東京大学総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。比較政治学、ヨーロッパ政治を専攻。北海道大学法学研究科/公共政策大学院教授を経て現職。この間、パリ政治学院招聘教授、ニューヨーク大学客員研究員。現在、フランス国立社会科学高等研究院日仏財団リサーチ・アソシエイト、シノドス国際社会動向研究所理事などを兼務。

    著書に『ミッテラン社会党の転換』(法政大学出版局)、『ポピュリズムを考える』(NHK出版)、『アフター・リベラル』(講談社現代新書)、編著に『ヨーロッパ統合とフランス』(法律文化社)、『現代政治のリーダーシップ』(岩波書店)など。

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