ブレグジット後の英国と EU~今後の対米・日・中関係を探る

英国の EU 離脱完了から3カ月が経過した現在、英・欧州大陸間の物流の停滞や COVID-19 のワクチン供給問題、北アイルランドでは議定書に端を発する暴動が起こるなど、経済・政治面で大きな振動が続いています。
同時に、米国でのバイデン新政権発足を受け、米欧協力の再建が進められています。一方で、中国との関係では、新疆ウイグルや香港など、人権をめぐる問題が注目を集め、EU は今年 3 月に、米英等と協調して中国に対する制裁を発動しました。これに中国が反発して対抗措置を講じるなかで、昨年末に大筋合意された EU・中国間の投資協定の行方が不透明になっています。EU を離脱した英国は「グローバル・ブリテン」という標語の下、CPTPP(環太平洋パートナーシップ)への参加を申請した他、5 月には英海軍の最新鋭空母クイーン・エリザベスがインド太平洋に向けて出港予定です。こうしたなかで日本と欧州との関係も進展しています。

この度のEMBビジネスウェビナーでは「ブレグジット後の英国とEU~今後の対米・日・中関係を探る」と題して、こうして目まぐるしく変化する欧州情勢、さらには欧州と米国、日本、中国との関係の現状と展望について解説いたします。

登壇者プロフィール

  • 鶴岡 路人

    鶴岡 路人
    ツルオカ・ミチト

    慶應義塾大学 総合政策学部 准教授

    1975 年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、同大学大学院法学研究科修士課程、米ジョージタウン大学大学院留学を経て、英ロンドン大学キングス・カレッジにて博士号(PhD)取得。専門は国際安全保障、現代欧州政治、NATO、EU など。 在ベルギー日本国大使館専門調査員(NATO 担当、2005-08 年)、米ジャーマン・マーシャル基金(GMF)研究員を経て、2009 年から 2017 年まで防衛省防衛研究所(教官、主任研究官を歴任)。その間、防衛省防衛政策局国際政策課部員、英王立防衛安全保障研究所(RUSI)訪問研究員等を務める。2017 年 4 月から現職。 東京財団政策研究所主任研究員(客員)を兼務。その他、科学技術・学術審議会(宇宙開発利用部会)臨時委員、Journal of Global Security Studies 編集委員(Associate Editor)などを務める。最近の著作に、『EU 離脱――イギリスとヨーロッパの地殻変動』(ちくま新書、2020 年)がある。オンライン論考は、東京財団政策研究所、日本国際問題研究所、日本国際フォーラム、笹川平和財団国際情報ネットワーク分析(IINA)、Nippon.com、The Diplomat などに多数執筆。

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