吉田 悦章
筆者紹介
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第104回：アフリカの貧困の現在地──国連最新統計をもとに
アフリカと言えば貧困、貧困と言えばアフリカ。そうしたイメージを持つ人がどれだけ多いかは別として、現地でビジネスを行う上でこの要素から逃れることは著しく困難である。このほど発表された統計をもとに、アフリ・・・ -
第103回：虐殺の経済的帰結、ブルキナファソの事例を契機に
西部アフリカのブルキナファソにて、武装組織による数百人規模の虐殺が８月に起きたと米系メディアが報じている。最悪水準の事態とも見られているようだが、アフリカにおける類似の事例はこれまでも見られてきた。以・・・ -
第102回：グローバルサウスにおけるアフリカの位置付け
2024年９月、インドネシアが２回目となる「インドネシア・アフリカ・フォーラム（ＩＡＦ）」をバリ島で開催した。本欄では、本件を契機に、一般に新興国・発展途上国を意味するグローバルサウスにおけるアフリカ・・・ -
第101回：ペトロ・ラービグ案件の深層と因果
本誌でも既報のとおり、８月７日、住友化学がサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと共同で設立した合弁会社ペトロ・ラービグの保有株式をアラムコに一部売却することが発表された。以下では、筆者の個人的関・・・ -
第100回：モーリタニアとの外交関係はシビアに見よう
アフリカ西部にあるモーリタニアで、６月29日に大統領選挙が実施され、現職のガズワニ大統領が再選を果たした。７月４日に同国の憲法評議会が正式に同大統領の当選を発表したことを受け、日本の外務省も大臣声明を・・・ -
第99回：中期的経済改革の優等生ベナン
2024年４月、格付け会社Ｓ＆Ｐがアフリカの小国ベナンの格付けを「Ｂ＋」から「ＢＢ－」に引き上げた。高めの経済成長率が見込まれることに加え、改革の進捗（しんちょく）により財政の健全化が進むことなどがそ・・・ -
第98回：緊迫化する中東情勢と原油価格
改めて言及するまでもなく、昨今の中東情勢は、イスラエル・ガザ紛争の勃発からイランによる報復攻撃の報道なども含めて、緊迫度合いを高めている。一方で、一般には「中東情勢の悪化→原油価格の上昇」という構図で・・・ -
第97回：皆が支援するエジプト経済の今
このところ、エジプト向け経済支援を目的とした諸外国による資金供与が相次いでいる。本稿では、地理的には中東とアフリカに跨り、外交的にもアラブとアフリカ双方の重要国である同国に向けた諸施策をレビューすると・・・ -
第96回：トルコ中銀総裁の交代、マクロ経済は安定化するか
2023年６月からトルコ中央銀行を率いたエルカン総裁が、２月２日に突如、辞任を表明した。後任はカラハン副総裁で、米国の大学で博士号を取得後、かの地で長く勤務したという点で、エルカン前総裁と共通点を有す・・・ -
第95回：2024年の中東アフリカ経済10大展望
通例にならい年初の本欄では年間の10大展望を示す。展望１～５は確度が比較的高いとみる事項、展望６～10は、確度こそ低いがその重要性に鑑みあえて指摘する事項である。各事項は、実現せずとも、念頭に置いてお・・・ -
第94回：2023年の中東アフリカ経済を振り返る
例年通り、本年の本欄最終号として、年頭回（2023年１月19日付第85回）に設定した予測項目を評価する作業を中心に中東アフリカ経済を回顧する。（吉田悦章＝同志社大学大学院教授） 2023年中の中東アフ・・・ -
第93回：イスラエル内戦の経済的帰結
イスラエルにおける内戦の行方は依然、極端に不透明である。この問題についてビジネスマンが日常的に接するニュースでは、どちらがどのような攻撃をした（受けた）、これだけの被害が出た、この外国が大きな支援をし・・・ -
第92回：12年ぶりのケニア往訪と社会改善への期待
このほど、12年ぶりにケニアを訪れた。昨年大学に籍を移してから初のアフリカ出張である。そこでは、もちろんさまざまな発見や気づきがあったが、特に今回は、社会の多様な側面にて、とりわけ現地の交通システムに・・・ -
第91回：ＢＲＩＣＳ新共通通貨の発行計画とイスラム貨幣
８月22日、南アフリカのヨハネスブルクで第15回新興５カ国（ＢＲＩＣＳ）首脳会議（サミット）が始まった。以前はロシアのプーチン大統領の参加も見込まれていたが、結局はオンライン参加となった。それ以上に今・・・ -
第90回：イランの上海協力機構加盟と域内外交力学
７月４日、イランの上海協力機構（ＳＣＯ）への加盟が正式に成立した。中国とロシアが主導する軍事的側面の強い広域連携枠組みへのイランの加盟は、変化が見られつつある中東地域の外交秩序にどのような影響を与える・・・ -
第89回：域内外交を巡る「融和」と「分断」の同時並行
中東・アフリカは、宗教や軍事などの要因もあってとかく外交関係に問題ありとみられがちな地域である。今回は、最近のいくつかのニュースを含めながら、融和と分断の両方向の圧力を軸に、域内外交関係の現状と見通し・・・ -
第88回：人工知能とシャリーア順守＝イランの放送事故より
性能が大幅に向上した人工知能（ＡＩ）であるＧＰＴ４（チャットＧＰＴ）が新たなＡＩブームを予感させている。一方、「ＧＰＴ４によりＡＩはルビコン川を渡った」、「人類への危機であり開発を一時停止すべき」とい・・・ -
第87回：世界的金融不安の再燃とイスラム金融
３月10日に米国のシリコンバレー銀行（ＳＶＢ）が経営破綻し、同12日には同国のシグネチャー銀行も破綻した。そうした流れは欧州にも飛び火し、スイスの金融大手クレディ・スイスが救済のため同業のＵＢＳに買収・・・ -
第86回：エジプト初のイスラム国債発行とその実務的理解
エジプトが、同国にとって初となる「イスラム国債」を発行した。その概要に加え、ビジネス実践者の観点からはこれをどのように位置づけるべきかを、三つの要点に注目して論じたい。（吉田悦章＝同志社大学大学院教授・・・ -
第85回：2023年の中東アフリカ経済10大展望
例年通り、年初の本コラムとして年間の10大展望を示す。展望１～５は確度が高いとみる予測事項、展望６～10は、確度は低いがその重要性に鑑みあえて指摘する事項である。不確定要素の大きいこの時代・この地域・・・・
