増野 伊登
筆者紹介
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第50回：安定優先、民主主義に懐疑的＝アラブの若者の今
アラブの若年層を対象にした世論調査「アラブ・ユース・サーベイ」の2022年版が９月21日に発表された。調査結果によると、社会不安や米国への信頼低下を背景に若者の価値観が変わってきているようだ。また、ア・・・ -
第49回：ＵＡＥのしたたかな対イラン戦略
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）外務・国際協力省は８月21日、駐イラン大使を６年ぶりに復帰させる意向を明らかにし、イランとの対立を回避する姿勢を強めている。同時に、自国の安全保障体制の強化のため、経済支援を・・・ -
第48回：イラン核合意「最終文書」＝米の出方が次なる焦点
８月以降、イラン核合意の再建交渉を巡る動きが活発化している。イランや欧米の政府関係者は交渉妥結が近いと発言しているが、中間選挙を控えるバイデン米政権がどこまで妥協できるかは不透明だ。（増野伊登＝三井物・・・ -
第47回：ウクライナ紛争を機に脚光浴びる中東のガス産出国
エネルギー需給が逼迫（ひっぱく）する今、ロシア産ガスに依存していた欧州は、代替調達先としての中東・北アフリカ（ＭＥＮＡ）に期待を寄せている。同地域の産ガス国は、いずれも足元の輸出余力が限られるものの、・・・ -
第46回：イラクで可決された反イスラエル法案の背景と影響
イラク議会は2022年５月26日、ビジネスの取引を含むイスラエルとのあらゆる関係構築を禁止する法案を可決した。この「シオニスト体制との関係正常化を犯罪とする法案」は、イラク・イスラエル関係の悪化という・・・ -
第45回：対米関係の軌道修正を迫られるサウジ
2021年のアフガニスタンからの米軍撤退は、米国の中東への関与低下を強く印象付けた。イランの封じ込めやイエメン内戦の平定のために米国の協力を必要としているサウジアラビアは、こうした事態を憂慮している。・・・ -
第44回：ウクライナ問題でイラン核交渉が一時中断
ロシアによるウクライナ侵攻は、本来イラン核合意とは関係のない話だ。しかし、３月初めのロシアの不可解な動きを受けて核交渉は一時停止している。さらに、米国内では核合意に反発する声も強まっており、交渉の行方・・・ -
第43回：新局面を迎えるＵＡＥ・トルコ関係
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）とトルコの関係が新たな局面を迎えている。2021年11月、ＵＡＥの実質的な統治者とされるアブダビ首長国のムハンマド皇太子がトルコを訪問。22年２月には、トルコのエルドアン大統・・・ -
第42回：ＵＡＥで起きたテロの背景と注目点
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）で１月17日、首都アブダビ郊外の石油関連施設および空港の近辺にて複数の爆発や火災が発生し、インド人２人とパキスタン人１人が死亡、６人が負傷した。イエメンの親イラン武装組織フー・・・ -
第41回：ＵＡＥとイスラエルが参加する「新クアッド」とは
米国、インド、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）、イスラエルは10月18日、外相級のオンライン会合を開催し、政経両分野での連携を目的とした４カ国間の枠組みを形成することで合意した。一部メディアで「新クアッド（・・・ -
第40回：モロッコの政権交代から見えてくるもの
モロッコで９月、総選挙が行われた。イスラム主義政党・正義発展党（ＰＪＤ）は議席を125から13に減らし、10年にわたるＰＪＤ政権が終焉（しゅうえん）を迎えた。モロッコにとって今回の政権交代は、イスラム・・・ -
第39回：アフガニスタン情勢に対する中東各国の対応
アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンが首都カブールを制圧してから約２カ月。2021年９月には暫定政権の樹立が宣言され、主要閣僚の顔ぶれも明らかになった。新政権の安定性には不安も付きまとうが、中・・・ -
第38回：チュニジアの政治混乱に絡む大国間の対立
新型コロナウイルスの感染が拡大するチュニジアで、政治混乱が続いている。サイード大統領が7月25日、メシシ首相の解任と30日間の議会停止を発表したのが事の始まりだ。大統領と首相間の権力闘争の色合いが濃い・・・ -
第37回：イランとイスラエルでの政権交代の影響
対立するイスラエルとイランで政権交代が相次ぐ。イスラエルでは、極右政党のベネット氏が、４年の任期の前半を首相として務めることになり、イランでは保守強硬派のライシ司法長官が大統領に就任する。両国の外交姿・・・ -
第36回：緩和の兆しを見せるトルコ・エジプト関係
トルコのエルドアン大統領は6月1日、トルコ国営放送（ＴＲＴ）のインタビューに対し、エジプトとの「ウィンウィンな関係改善」を望むと発言した。悪化の一途をたどっていたトルコ・エジプト関係に好転の兆しが見え・・・ -
第35回：コントラスト際立つ米中の中東政策
米国は４月14日、アフガニスタンの駐留米軍を、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟各国の連合軍と共に、９月11日までに完全撤退させると発表した。撤退自体はオバマ・トランプ両政権も打ち出していた方針ではある・・・ -
第34回：米・イラン対立の2019年との比較
足元の中東情勢が、2020年１月に起きた米軍によるイラン革命防衛隊（ＩＲＧＣ）コッズ部隊・ソレイマニ司令官の殺害前の状況と似通った様相を呈している。情勢悪化の可能性を過度に心配すべきではないが、注意は・・・ -
第33回：カムバック目指すサウジのムハンマド皇太子
年明け以降、サウジアラビアのムハンマド皇太子が、にわかにその存在感を発揮し始めた。2018年に発生したサウジ人記者カショギ氏の殺害事件などを受け、国際舞台での露出が減少した同皇太子だが、ここにきて本格・・・ -
第32回：アラブ４カ国とカタールの国交回復の背景
サウジアラビア、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）、バーレーン、エジプトは１月５日、湾岸アラブ産油国６カ国で構成される湾岸協力会議（ＧＣＣ）の首脳会議（サミット）において、カタールとの国交を回復させることで合・・・ -
第31回：アラブの若者を取り巻く生活の厳しさ
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）ドバイ首長国の広告大手Asda’a BCWは10月６日、アラブの若年層を対象とした世論調査「アラブ・ユース・サーベイ」の2020年版を発表した。コロナ禍を背景に若・・・
