増野 伊登
筆者紹介
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第69回：クウェートのビジネス環境に改善の兆し
クウェートで大きな変化が起きようとしているのをご存じだろうか。かつては、湾岸協力会議（ＧＣＣ）諸国の中で最も先進的だったクウェートだが、長年にわたる政府と議会の対立が国の発展を大幅に遅らせてきた。しか・・・ -
第68回：サウジ、新たな国家アイデンティティー創出
現在サウジアラビアでは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が会長を務める政府系基金パブリック・インベストメント・ファンド（ＰＩＦ）が中心となって、複数の大型インフラ事業（ギガプロジェクト）が進んでいる。・・・ -
第67回：中東が直面するもう一つの危機＝異常気象
中東というと、最近ではガザ紛争を巡るイランとイスラエルの緊張の高まりに注目が集まっている。しかし、異常気象という別の大きな危機に直面していることは忘れられがちだ。猛暑や洪水、干ばつ、海面上昇などの異常・・・ -
第66回：米中対立の影響を受けるＵＡＥのＡＩ戦略
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）は人工知能（ＡＩ）を国家戦略の柱の一つに据えており、周辺諸国に先んじて生成ＡＩの開発を進めている。最先端技術を取り入れるべく、同国はこれまで、米中双方のＩＴ（情報技術）企業と・・・ -
第65回：サウジ・イラク関係に変化、投資拡大に意欲
サウジアラビアとイラクの関係強化が進んでいる。サウジにとってイラクは、イランの影響力拡大に対抗するために重要な存在であった。その位置付けが完全に変わったわけではないが、サウジとイランの関係改善が進む現・・・ -
第64回：イラン大統領の死去、注目ポイントはどこに
イラン大統領の死去により、中東が不安定化するとの懸念が高まっている。６月末の大統領選挙や、今後加速するだろう最高指導者の候補者選出を巡って、イランの内政が当面波乱含みとなることが予想される。しかし、混・・・ -
第63回：深化するＵＡＥ・エチオピア関係
新興５カ国（ＢＲＩＣＳ）の第２回「シェルパ」（首脳の個人代表）会合が４月末にロシアで開催されたのに伴い、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）とエチオピア外務省の代表団が会談し、２国間の関係強化について協議した。・・・ -
第62回：揺れる米のイスラエル政策
米国にとって、イスラエルは中東地域における最重要の安全保障パートナーだ。ユダヤ系ロビー団体やキリスト教福音派がイスラエルを強力に支持してきたこともあり、米国の政治家にとって同国を批判することは事実上の・・・ -
第61回：トルコ、エネルギーハブ目指しエジプトとの関係改善に意欲
トルコのエルドアン大統領は２月14日、エジプトを12年ぶりに公式訪問し、同国のシシ大統領と会談した。10年弱にわたる緊張関係を経て、トルコがエジプトに接近している背景には一体どのような狙いがあるのか。・・・ -
第60回：ガザ情勢、紛争の拡大に危機感募らせる中東諸国
これまでガザでの戦闘が周辺国を巻き込む「地域紛争」へと拡大するリスクは低いと有識者の多くが分析してきた。中東地域の不安定化は域内諸国も米欧諸国も望んでいないからだ。しかし、イスラエルの最近の動きは制御・・・ -
＜ＭＥＡ年始特集＞ＣＯＰ28、ＵＡＥの存在感＝開催意義とその成果
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のドバイ首長国で2023年11月30日～12月13日、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議（ＣＯＰ28）が開催された。ホスト国を務めたＵＡＥにとってＣＯＰ28は、世界的な・・・ -
第59回：ＵＡＥ、大型ガス事業の最終投資決定を発表
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）アブダビ首長国のアブダビ国営石油会社（ＡＤＮＯＣ）は10月、アブダビで開催されたエネルギー産業展示会（ＡＤＩＰＥＣ）にあわせて、２つの海洋ガス田（ガーシャ（Ghasha）およ・・・ -
第58回：「インド・中東・欧州経済回廊」構想、中国抑止につながるか
９月９日、サウジアラビアとアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）は、米国、インド、欧州連合（ＥＵ）、フランス、ドイツ、イタリアとの間で、「インド・中東・欧州経済回廊（ＩＭＥＣ）」の構築に関する覚書に署名した。イン・・・ -
第57回：サウジ初の原発計画＝米の動向とパートナー選定
サウジアラビアが、国内初となる原子力発電所の建設に関する入札手続きを進めている。関係筋の情報によると、ロシア、中国、韓国、フランスなどの企業による応札が見込まれ、2023年10月末がサウジ政府の提案依・・・ -
第56回：ＣＯＰ28を見据えたＵＡＥのエネルギー戦略
アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）内閣は７月３日、「国家エネルギー戦略2050」（2017年発表）の更新版や「国家水素戦略」などを承認した。ドバイ首長国で11月に開催される国連気候変動枠組み条約第28回締約国・・・ -
第55回：サウジとイランの国交回復合意がイラク経済にもたらすインパクト
アラブ諸国とイランの関係改善によって、両者の経済関係も強化される可能性が出てきた。事実、サウジアラビアはイランに対する投資に意欲を見せている。しかし、対米関係の悪化や米国制裁などのリスクがあるため、サ・・・ -
第54回：好転の兆しがみえないスーダン情勢＝米・サウジ主導の停戦協議に注目集まる
スーダンにおける国軍（ＳＡＦ）と準軍事組織「即応支援部隊（ＲＳＦ）」の武力衝突は、４月15日の発生から１カ月超が経過した。首都ハルツームで始まった戦闘は国内各地に波及し、スーダン保健省によると、５月頭・・・ -
第53回：中国がサウジ・イランの国交回復を仲介
サウジアラビアとイランは3月10日、中国の仲介の下、北京にて国交を回復することで合意した。3カ国の代表者が署名した声明文には、2カ月以内の大使館再開や、両国関係が比較的良好であった頃に締結した2件の協・・・ -
第52回：トルコ地震、産業への影響と大統領選延期の可能性は
２月６日にトルコとシリアの国境付近で大規模な地震が発生した。同月20日にも比較的規模の小さい地震が起き、既に損傷を受けていた建物が相次いで倒壊、新たな死傷者が出た。３月６日時点で両国の死者数は５万人を・・・ -
第51回：サウジアラビアで進む社会改革の最前線
中東ではヒト・モノの往来がコロナ前の状態に回復しつつあり、2022年にはドバイ国際博覧会（万博）、カタールでの国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）ワールドカップ（Ｗ杯）など大型イベントが相次いだ。外国企業の誘・・・
