- 2023/09/14(木)
- MEA | アフリカ・ニュース解説 |
西アフリカのニジェールで7月に発生した軍事クーデターは、この稿を執筆している8月末の段階で、周辺国が、クーデターで実権を掌握したチアニ将軍率いる軍政を認めない側と軍政を支持する側とに分かれて対峙(たいじ)しており、大規模な地域紛争を招きかねない一触即発の状態が続いている。旧宗主国フランスと良好な関係を築いてきたバズム大統領を追い落とした軍政は、現地のフランス大使に国外退去命令を出すなど反仏姿勢を強めている。同じく旧仏植民地で近年クーデターが相次いだ隣国のマリとブルキナファソでも反仏感情が高まる。なぜ今、西アフリカのサヘル(サハラ砂漠南縁部)で「反仏軍事政権」が勢いづくのか。(服部正法=毎日新聞編集長補佐、元アフリカ特派員)
