第81回:ゴールデンライセンスによるエジプトでの投資拡大

  • 2023/02/23(木)

2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻とその翌月以降の米国の利上げは、エジプト中央銀行(CBE)が保有する外貨準備の減少につながった。これらの出来事に反応した海外民間投資家が、エジプト国債や株式などへのポートフォリオ投資を大幅に引き揚げたからだ。エジプト政府は、輸入手続きおよび対外送金規制の強化、湾岸協力会議(GCC)諸国などに対するCBEへの預金呼びかけ、外貨立て債券の発行(日本向けには600億円のサムライ債が発行された)、国営のナショナル・バンク・オブ・エジプト(NBE)とミスル(Misr)銀行による年利25%の定期預金の販売、外貨を使用するプロジェクトの見直し指示など、昨年1年を通して外貨流出阻止および新規獲得のため多くの手段を講じてきた。(福山豊和=ジェトロ・カイロ事務所長)

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