第79回:中央アフリカのビットコイン導入決議とその難点

  • 2022/06/02(木)

本誌でも既報のとおり、中央アフリカ共和国がビットコイン(BTC)を法定通貨として導入することを発表した。しかし、これを「先進的である暗号資産(仮想通貨)を公式化した、世を先取りする取り組み」とみるのは早計だ。以下では、導入の背景とその後の反応を概観し、問題の本質に迫りたい。

2022年5月5日付本誌(第303号)にて報じられたとおり、中央アフリカ政府はBTCを国家の通貨とすることを決定した。同国はもともと、通貨ユーロとの固定レートを有するCFAフランを法定通貨としていたが、上記決定は、同国の経済社会がそこから離脱することを意味するものである。なお、CFAフランは、中央アフリカも利用する中部アフリカのもの(中部アフリカ経済通貨共同体(CEMAC)加盟国で用いられ、中部アフリカ諸国中央銀行(BEAC)が発行)と、西部アフリカのもの(西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)加盟国で用いられ、西アフリカ諸国中央銀行(BCEAO)が発行)とがあるが、同様の制度体系であり同名でもあるものの、全く異なる通貨である。

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