第71回:ヨルダンにおける外交と財政の関係性 

  • 2021/08/12(木)

ヨルダンのアブドラ2世国王が7月19日、米国のホワイトハウスに招かれた。バイデン大統領と初めて会談する中東諸国の首脳であり、これは、これまでの良好な二国間関係を反映したものと言える。本件の今後のヨルダン情勢への影響をみる上では、外交関係以外の要点にも留意したい。

米国にとって、最初の中東諸国との首脳会談の相手にヨルダンを選択したことは、ある意味自然なことと言えよう。そのことは、二つの流れで捉えることができる。一つは、前トランプ政権がサウジアラビアへの武器輸出やイスラエルと一部湾岸アラブ諸国との関係改善など直接的・短期的利益を求めたのとは対照的に、現政権としては域内の力学やさまざまな利益のバランスを重視した外交姿勢を示したいというインセンティブである。もう一つは、米国にとってヨルダンは、さまざまな問題を抱える中東地域における外交政策上の有力なパートナーであり、ヨルダンの親米姿勢もあって、二国間関係として最適な相手の一つであること。筆者は過去に、在アンマンの米国大使館を訪れたことがあるが、宮殿かと見紛うような荘厳かつ大規模な建物であり、両国の極めて良好な友好関係を象徴するものとの印象を強く持った記憶がある。

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