第22回:中東和平案へのアラブの複雑な心境

  • 2020/03/05(木)

米国のトランプ政権は1月28日、イスラエル・パレスチナ間の歴史的対立を解消するための中東和平案を発表した。米・イスラエルの狙いは、アラブ諸国からの支持を取り付けることにあるとみられるが、肝心のアラブの反応は煮え切らない。(増野伊登=三井物産戦略研究所)
■イスラエル寄りの中東和平案
和平案は予想通りイスラエルに有利な内容で、ヨルダン川西岸に建設されたユダヤ人入植地はもちろん、エルサレムも不可分の首都としてイスラエルの主権下に置かれることになる(図)。
パレスチナは、東エルサレム郊外の、イスラエルが建設した分離壁の外に辛うじて首都を置くことが出来るという。言い換えれば、パレスチナに対し、独立国家としての地位と経済支援を与える代わりに、イスラエルが占領している領土の回復を諦めて、現状を追認しろという内容だ。

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