第13回:イスラム過激派を巡る「誤解」と実情 

  • 2019/05/16(木)

イスラム過激派による悲劇がまたしても起きた。スリランカで4月21日に発生した連続爆破テロ。キリスト教会やホテルが標的となり、253人が死亡、過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。ISが本拠地であるイラク、シリアで支配地域をほぼ失ったことで、イスラム過激派への警戒感が薄まっているようにも思えるが、実態は異なる。アフリカのニュースから今回は少し離れるが、取材経験を元に、イスラム過激派を巡る「誤解」を正すとともに、過激派の現状について私見を述べたい。(服部正法=毎日新聞欧州総局長、前アフリカ特派員)

■「壊滅」していない過激派

支配地域のほぼ全域を失ったISについて、メディアでは「ISが一掃された」「壊滅状態となったIS」などの表現がこれまで散見されてきた。私もメディアの一員だが、「壊滅」などの表現には当初から違和感を覚え、実際に「表現が強すぎるのでは」と記者の仲間内で問題提起したこともある。

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