第21回:MENA諸国の農村における協同組合の活躍

  • 2019/04/04(木)

中東・北アフリカ(MENA)諸国の農村においては、小規模農家や零細産業を支える組織として、協同組合が重要である。大規模農業の展開は、エジプトのナイル川流域などの大河流域では可能であるが、多くの農村では乾燥・半乾燥という厳しい気候下での小農経営がみられる。また、均等分割相続によって先祖から受け継いだ農地が細分化されてしまい、限られた土地では生計を維持することが困難になる例もある。このような制約が多い中、農業協同組合や水利組合などの農民組織が、農産物の生産や流通・販売において主要な役割を果たしている。また、オリーブ油やアルガン油の製造などの伝統的家内産業を組合化して、生産性や競争力を向上させている例もあり、この場合でも協同組合の活躍が顕著である。ここでは、気象的・地政学的にも条件が厳しいパレスチナのヨルダン川西岸地区を例に、農業協同組合の役割について議論する。(柏木健一=筑波大学人文社会系准教授)

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