第3回:イランの医療事情

  • 2018/05/03(木)

「医療施設も機器も足りない」。イランの医療関係者からよく聞かれる言葉だ。しかし、医療に対する意識の高さでは、イランは決して周辺国に劣らない。2014年5月に、通称「ロウハニケア」と呼ばれる国民皆保険制度を導入したイランでは、都市部はもとより、遠隔地や貧困地域の大半がプライマリーケア(総合的な保健・医療)にアクセスできる。このため、少し古いデータだが、2015年のイランの平均余命は男性74歳、女性77歳であり、世界平均の71.4歳と比べても高い水準だ。また、2015年の1人当たりの医療支出額はおよそ1,260ドル(購買力平価ベース)で、トルコとエジプトをしのぐほか、対国内総生産(GDP)比ではサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)を上回る。(増野伊登=三井物産戦略研究所研究員)

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