INPEX、アブダビ油田のアセットリーダーに

  • 2018/05/02(水)

アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)は4月30日、同国沖の下部ザクム(Lower Zakum)油田のアセットリーダーに、国際石油開発帝石(INPEX)を指名したと発表した。同国の大型海底油田のアセットリーダーに石油メジャー以外の企業が指名されるのは初めて。安部首相のUAE訪問に併せて、調印式が行われた。


下部ザクム油田は、ADNOCが権益60%を保有し、子会社のADNOCオフショアがオペレーターを務める。INPEXは2月、同油田の権益10%を取得した。他には、インドの石油ガス公社(ONGC)率いるコンソーシアムと中国石油天然ガス集団(CNPC)がそれぞれ10%、仏トタルと伊エニが5%ずつを取得している。
INPEXは今後、ADNOCに同油田の開発・生産に関する助言を与えるとともに、ADNOCオフショアと連携して生産目標の達成やコスト削減、同社への技術移転などに取り組む。うち生産については、年産量を現在の30万バレルから、向こう10年以内に45万バレルに引き上げたい考えだ。
INPEXは1973年、ADMA鉱区の権益を取得し、鉱区内のウムシャイフ(Umm Shaif)油田と下部ザクム油田の開発に参画。その後、1980年までに上部ザクム油田とウムアダルク(Umm Al Dalkh)油田、サター(Satah)油田の権益を相次いで取得した。うち上部ザクム油田は昨年11月、権益の期限を2051年末まで延長し、2024年までに生産能力を日量100万バレルまで引き上げる目標を打ち出した。また、今年2月にはウムアダルク油田とサター油田の権益の期限も2043年まで延長している。
なお、ADNOCは昨年、下部ザクム油田を含む5カ所の海底油田について、それぞれ権益の最大40%を売却する方針を決め、今年4月末までにこれを完了した。いずれも契約期間は40年で、ADNOCオフショアがオペレーターを務める。これら5カ所の油田生産量は現在、合わせて日量70万バレルだが、ADNOCは2021年までにこれを100万バレルに増やす目標を掲げている。[M&A][日本企業の動向]

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